CBD ISLAND読者の方からご報告を頂いたのですが、2019年10月25日のニュースでエリクシノール社のCBDオイルをはじめとするCBD製品の販売が一時停止になりました。こういったニュースが出ると「違法な企業だったのか!」「違法な薬物を売っている会社なのか!」「健康被害はどうなんだ!」と不安になる人が多いと思います。今回はこのニュースについて考察してみます。
エリクシノール社がCBDオイルの販売停止
2019年10月25日豪州エリクシノールグローバル社より申し入れられましたASX Announcements 内の「Market update Elixinol Japan Operations」につきましてご案内させて頂きます。
上記情報に関しましては、現在豪州エリクシノールグローバル社が調査をしており、わかり次第、皆様にお知らせをさせて頂こうと思っております。
なお、アナウンスメントによると、米国より日本へ輸出されている原材料及び、製品につきまして、日本国内の規定を満たしていない可能性について述べられておりました。日本法人である当社では、米国エリクシノール社より発行される輸入時の提出所及び、米国第三者機関によるカンナビノイド分析結果書を確認した上で輸入している認識でおります。
上記についてはエリクシノールグローバル社が調査中でありますが、詳しい内容が確定するまで、誠に勝手ながら一時販売を停止させて頂きます。
11月の中頃には報告が上がる予定ですが、今回のご案内に加えて、豪州あるいは米国の方で何か動きがございました際には、改めてお知らせをさせて頂きたいと思います。
皆様には多大なご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解の程宜しくお願いいたします。
via: エリクシノール公式
販売一時停止の背景
上記はエリクシノール社公式サイトから引用したものです。
この内容から分かることは、
エリクシノールが違法な会社だった
エリクシノール違法な商品を売っていた
という訳では無いということです。
「米国エリクシノール社より発行される輸入時の提出所及び、米国第三者機関によるカンナビノイド分析結果書を確認した上で輸入している認識でおります。」と本文内にもある様に、適切な手続きを経て輸入をしています。
日本国内でCBDオイルなどの製品は違法ではありません。しかし、それらのCBD製品には成分の規定があるので、その規定に従っている必要はあります。
かと言って、エリクシノール社が違法な商品を売っていたという話にはなりません。なぜかと言うと、エリクシノールは世界中にCBD商品を販売しているからです。「全世界にあるエリクシノール社のCBD製品に大量の違法成分THCが含まれていた!」と言うニュースでも出ればそれこそ大問題です。が、今回のニュースで分かるのは、少なくとも日本のルール上では問題があった可能性は否定出来ないという事です。
11月の半ばには報告が上がってくると言う事ですので、その報告を待つ必要があります。
このニュースをどう捉えるか
恥ずかしながら読者の方にこのニュースを教えてもらった訳ですが、違法な会社だと恐れる必要は無いと思います。
エリクシノール社のCBDオイルを使って大麻に含まれるTHC成分による幻覚作用などは一切無いからです。もちろん大麻に関しても色々と学んで情報を発信していますので、たとえ日本の規定以上にTHCが含まれていたとしてもそれが原因で死ぬ事がないのも理解しているからです。
こう言ったネガティブなニュースも、「販売停止」と言う部分だけを切り取ると、もうCBDオイルはやめておこうとか、エリクシノールはやめようと言った気持ちにもなるかもしれませんが、きちんと内容を把握すればそこまで大きなニュースではない事が分かります。(もちろんまだ調査結果が出ていないのでなんとも言えない部分もあります。)
全体像を把握する事はどんな事にも通じる大切な点だと思います。
CBDや大麻に関してもそうです。これまでの日本人にとっての常識では、大麻は「ダメ、絶対」な存在です。しかし、きちんと情報を紐解いて、正しい情報を身につければ、何が大事で、何が本当で、何が嘘なのか、何に注意しなければいけないのか、と言った事が理解できる様になります。こう言った姿勢は日本人には欠けている部分だと常々感じます。(偉そうな物言いになってすみません)
少し脱線しますが、仮想通貨が出てきた時「マウントゴックス」と言う事件がありました。この事件で「仮想通貨は危険な物」と認識した人が多いと思います。しかし、これはお門違いの見解です。この事件で問題だったのは、仮想通貨の取引所のセキュリティです。
一般的な世間にたとえると、「あの○○銀行には強盗が入ったから、日本円は危険だ」と言ってるのと同じです。銀行強盗が入っても、日本円は使い続けますよね?「あの○○銀行には強盗が入ったから、○○銀行はセキュリティが甘いんだ」と捉えるのが普通ではありませんか?
別に仮想通貨信者でもなんでもありませんが、物事の本質を見極める努力はするべきです。与えられた情報だけで思考を停止してはいけないのではないでしょうか?
と言う事で、今回のエリクシノール社の販売停止に関しても、問題があった可能性がありますが、現時点では何も言えない状況だと言う事です。報告を待ちましょう。きっと大した事にはならないと思っています。
【2020年4月追記】
別の記事でもご報告はしていますが、エリクシノール社は商品の販売を再開しています。
THCが微量検出されたのが問題であり、これは国によって異なる基準が設けられているのが原因です。
予想通り、エリクシノール社は違法な事をしていた訳ではありません。日本法人を持つアメリカ企業であるためにこのような事態が起こったのかと考えています。
何はともあれ、エリクシノール社のこれからの動向に余計に目を離せなくなりました。
こちらの記事もご覧ください。